除菌関連・感染症対策の
豆知識・雑学BLOG

なぜご飯は保温しても腐らない?炊飯器の温度管理に隠された理由

こんにちは、デンネツ広報担当です。

気温が低くなってきて、暖かい食べ物や飲み物が一層美味しく感じられる季節がやってきました。

 

食べ物の温度に関して言えば、通常、冷凍など冷たい食品は腐敗しにくく、常温から温かい食べ物は傷みやすいと言われています。そのため、多くの食品は冷凍・冷蔵保存され、高温で再加熱して雑菌を死滅させることが一般的です。

 

しかし、私たち日本人が最も日常的に口にすると言える「ご飯」はどうでしょうか?

 

冷凍や冷蔵で保存することもありますが、炊きたてのご飯を炊飯器の保温機能でしばらく保つことも日常的で、他の食べ物のように高温で煮たり焼いたりしなくてもそのまま美味しく食べることができます。

 

ではなぜ、ご飯は温かいままでも比較的長時間保存できるのでしょうか?

 

その答えは、炊飯器の「保温温度」にあります。

 

雑菌が最も繁殖しやすいのは30~40度の範囲ですが、多くの炊飯器ではこれを避け、60~70度で保温します。この温度帯では雑菌の繁殖が抑えられるため、ご飯は短時間であれば炊飯器の保温状態でも安全に保存できるのです。

 

ただし、炊飯器の保温は100度の加熱(沸騰状態)ではないため、蓋の開閉で外から雑菌が入り込む可能性もあります。炊飯器は安全と過信せず、ご飯はできるだけ早く食べる、もしくは冷蔵や冷凍で保存しましょう!

洗わない方が良い食材とは?意外な食材とその理由

食材を調理する前に洗うことは、一般的に衛生的だと考えられています。

しかし、いくつかの食材については、逆に洗わない方が安全で美味しく調理できる場合があります。

今回は、そんな「洗ってはいけない食材」とその理由についてご紹介します。

 

1. 生肉類(特に鶏肉)

多くの人は、生肉を洗うことで表面の汚れや細菌を取り除こうとしますが、これは避けたほうがよい行為です。理由は、生肉を洗うことで飛び散る水滴により、台所や調理器具に細菌が広がる可能性があるためです。この現象を「クロスコンタミネーション(交差汚染)」といいます。細菌が水滴を通じて広がり、他の食品や調理台に付着してしまうため、衛生上のリスクが生じます。

解決策として、生肉は十分に加熱することで細菌を除去できます。例えば、鶏肉は内部温度が75°C以上になるまでしっかりと火を通すことが必要です。したがって、洗わずにそのまま調理し、加熱を徹底することが重要です。

 

2. きのこ類

きのこ、特にマッシュルームやシイタケなどは、水を吸収しやすい特性があります。洗うことで、きのこが水を吸い込んでしまい、調理中に水っぽくなり、風味や食感が損なわれることがあります。そのため、きのこの表面に付いた汚れは、乾いた布やペーパータオルで軽く拭き取るのがおすすめです。

こうすることで、きのこの本来の風味をしっかりと楽しむことができます。

 

3. パスタや麺類(茹でる前)

パスタや麺類を茹でる前に洗ってしまうと、表面に付着しているデンプンが流れ落ちてしまいます。このデンプンは、ソースがパスタや麺にしっかりと絡むために重要な役割を果たします。そのため、パスタを洗うと、ソースが滑り落ちやすくなり、料理全体の一体感が失われる可能性があります。

茹でた後も、パスタを洗わずにそのまま調理し、すぐにソースと絡めることで、より美味しいパスタ料理を楽しむことができます。

4. 卵

一部の国では、卵の殻に保護膜が施されています。この保護膜は、外部からの細菌の侵入を防ぐ役割を持っています。卵を洗うと、この保護膜が失われ、細菌が殻を通じて内部に侵入しやすくなります。そのため、スーパーで購入した卵は洗わずにそのまま使用するのが安全です。

調理前に卵を割る際、外側が汚れている場合には布やペーパーで軽く拭き取るだけで十分です。

 

食材を洗うことが必ずしも正しいとは限りません。

今回紹介した生肉、きのこ、パスタ、卵などは、洗わない方が安全で美味しく調理できることがわかります。調理時には、それぞれの食材に合った扱い方を心がけ、より美味しい料理を作りましょう。

ハトとの接触に注意を:妊婦や免疫力低下の方に潜む感染症リスク

街中や公園でよく見かけ、平和の象徴とも言われる、とても身近な存在の「ハト」。

しかし感染症の観点で見ると、妊婦や免疫力が低下している人には特に注意が必要です。

 

ハトが媒介する感染症のひとつに「オウム病」(クラミジア・シッタシ)という病気があります。この菌は、鳥類から人に感染することがわかっています。

妊婦に感染した場合、重症化する恐れがある大変危険な感染症です。過去には妊婦がオウム病で亡くなった例も報告されているため、妊娠中は公園などハトが集まる場所を避けるようにすすめられています。

 

また、「トキソプラズマ症」といわれる病気もあります。トキソプラズマという寄生虫による感染症で、野生のハトが感染していることが多く、引っかかれたり、つつかれたりした場合に感染するリスクがあります。

このトキソプラズマは、特に妊婦が感染すると、胎児に奇形などのリスクをもたらすため、妊娠中はハトに近づかない方が良いとされています。

 

さらに、ハトのフンには「クリプトコッカス症」や「ヒストプラズマ症」という病気を引き起こす真菌が含まれることがあります。

クリプトコッカスは、免疫力が低下している人が感染すると全身に広がるうえ、とりわけ脳に障害を引き起こすことがあり、最悪の場合、命に関わることもあります。

HIV陽性者や手術後の抗がん剤治療を受けている患者など免疫力の低い状態の人は悪化しやすく、感染すると長期にわたる強力な抗真菌薬治療が必要となり、副作用という別のリスクも高まります。

 

このように、ハトはかわいい反面、感染症を媒介する恐れもある生き物です。

妊娠中の人や免疫が弱い状態にある人は、公園や神社などハトが集まる場所を避けることが推奨されています。しかし、上記に当てはまらない人でも感染の可能性はあります。

多くの人がハトに関連する感染症のリスクを理解し、ハトにエサを与えないなど、あらかじめ感染対策を講じることが大切です。

麻疹(はしか)の感染拡大に注意!東京都で10人目の感染者

東京都は、「都内在住の40代女性が麻疹に感染した」というニュースを発表しました。

今年に入って都内で報告された麻疹感染者はこれで10人目となり、感染の拡大が懸念されています。

この女性は10月12日から発熱や発疹、咳などの症状が現れ、17日に医療機関を受診した際に麻疹と診断されました。彼女は今月11日から15日にかけて足立区の飲食店「バーミヤン足立保塚店」を訪れており、来店者への感染リスクが考えられることから、東京都は該当する期間に店を訪れた方へ注意を呼びかけています。

 

<麻疹とは?>

麻疹は非常に高い感染力を持つウイルス性の感染症で、空気感染するのが特徴です。免疫がない人は、感染者と同じ空間にいるだけで90%以上の確率で感染する危険があります。麻疹に感染すると、肺炎や脳炎などの重い合併症を引き起こす可能性があり、特に乳幼児や免疫が低下している人にとっては命に関わるリスクが伴います。

 

<感染拡大防止への呼びかけ>

東京都は、感染の疑いがある場合は事前に医療機関に連絡し、受診時には公共交通機関の利用を避けるよう都民に呼びかけています。また、今回の飲食店情報を公開し、感染拡大防止に努めています。

 

<麻疹予防のために>

麻疹はワクチンで予防可能です。しかし、感染が広がるとワクチンを接種できない乳幼児や免疫の低い人々が危険にさらされるため、集団感染を防ぐための対策が重要です。

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