除菌関連・感染症対策の
豆知識・雑学BLOG

インフル、コロナ、風邪も「5類」…学校や会社は休むべき?

こんにちは、デンネツ広報担当です。
新型コロナウイルスが「5類感染症」に移行して、まもなく1年が経過します。現在では、インフルエンザや風邪を含め、感染症への対応に迷う場面が増えてきました。

 


「みんな5類になったなら、もう休まなくてもいいのでは?」
そう思う方もいるかもしれませんが、現場での対応判断は依然として難しいのが現状です。

 

感染症法における「5類」への分類は、行動制限の強制力を伴わないものです。医療機関の受診や入院措置が義務ではなくなり、発症後の外出や登校・出勤についても、本人や周囲の判断に委ねられるケースが増えました。

 

しかし、感染力や症状の重さはウイルスごとに異なります。
たとえば、インフルエンザは発症翌日から数日間、ウイルス量が増加し、他人に感染させやすい状態が続きます。新型コロナウイルスも同様で、たとえ軽症であっても感染リスクは残ります。

 

厚生労働省は、学校保健安全法に基づき「発症から5日が経過し、かつ解熱から24時間が過ぎるまでは登校を控えることが望ましい」としています。企業向けのガイドラインでも、自主的な休養と周囲への配慮が推奨されています。

 

「法律で決まっていないから大丈夫」と捉えるのではなく、自分の体調やまわりの状況を考慮し、適切な行動をとることが求められています。体調に不安があるときは無理をせず、他者への感染を防ぐためにも、出勤や登校を控える判断が引き続き大切です。

【寄生虫感染症で最多報告数!アメーバ赤痢とはどんな病気?】

こんにちは、デンネツ広報担当です。

皆さんは「アメーバ赤痢(正式名称:赤痢アメーバ症)」という感染症をご存じでしょうか?

日本ではあまり知られていないものの、実は寄生虫感染症の中で最も多く報告されている疾患です。今回は、この意外と身近な「アメーバ赤痢」について、病気の概要や症状、感染経路などをわかりやすくご紹介します。

 

〈赤痢アメーバ症とは?〉

赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)という微小な寄生虫が、大腸に感染して炎症を引き起こす病気です。

この寄生虫は、感染者の便とともに排出された後も、特に**「シスト型」と呼ばれる状態**では環境中で長期間生存し、感染力を保ち続けます。

そのため、無症状の保菌者からも感染が広がるリスクがあります。日本ではあまり馴染みがないように思えるかもしれませんが、実際には年間数百件以上の感染報告があり、誰にでも感染の可能性があります。

 

〈どんな症状が出るのか?〉

・腹痛

・下痢や血便

・発熱、倦怠感、体重の減少

 

こうした症状が長引くと、腸に出血が起こったり、重症化する恐れもあります。「いつもの下痢かな」と油断せず、気になる症状が続く場合は早めに医療機関を受診しましょう。

 

〈感染経路は?〉

主な感染経路は「経口感染」と「糞口感染」です。特に赤痢アメーバの「シスト型」は感染者の便から環境中に排出されるため、汚れた手で食事をしたり、十分に洗浄されていない野菜を生で食べたり、汚染された水や氷を口にすることで体内に入り感染することがあります。

 

赤痢アメーバ症は、薬で治療可能な感染症です。

体調に異変を感じた場合は早めに医療機関を受診し、周囲に感染を広げないよう対策をとることが大切です。

水俣病は感染症?――公害病についてご存じですか

こんにちは、デンネツ広報担当です。

先日、ある地域で配布されたカレンダーに「水俣病は感染症」と誤って記載されていたことが話題となりました。

 

水俣病は、かつて熊本県水俣市周辺で発生した日本の代表的な公害病のひとつです。

授業で耳にしたことがあるという方も多いかもしれませんが、どのような病気だったか、覚えていますか?

 

これは、工場から排出された有機水銀が海に流れ込み、それを体内に取り込んだ魚や貝を人が食べたことで発症した病気です。人から人へ感染することはありません。

当時、水俣病の患者やその家族は、「うつる病気ではないか」という誤解や偏見に長い間苦しめられていました。

 

現在では、当時のような有機水銀による深刻な健康被害が発生する可能性はほとんどないとされています。

それでも、水俣病の歴史を正しく理解することは、誤解を防ぎ、同じような公害を再び起こさないために重要です。

 

病気や公害に対する正しい知識を持つこと。それが、未来の健康と環境を守る第一歩になりますね。

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