除菌関連・感染症対策の
豆知識・雑学BLOG

殺虫剤に強いネッタイシマカをしってる?

国立感染症研究所は5月にも、東南アジアを代表する地域で、デング熱など熱帯感染症を媒介する蚊「ネッタイシマカ」の遺伝子解析調査を始めようとしています。

 

ネッタイシマカは、遺伝子変異で殺虫剤に強い耐性を持った個体が出現しており、日本では航空機から発見されるケースが相次いでいます。

 

国立感染症研究所は今回の調査で生息地域などを解明し、今後の水際対策に生かす考えです。

この蚊は、台湾南部を北限とした温暖な地域に生息するヤブ蚊の一種であり、高熱や頭痛を引き起こすデング熱やジカ熱を媒介します。

 

 

デング熱に感染すると有効な治療薬がなく、世界での死者は年間で推計約2万人と非常に高い数値です。

 

ネッタイシマカ自体は寒さに弱く、現在のところ日本の生息は発見されていませんが、航空機に紛れ込んで国際空港で見つかるケースが、ほぼ毎年報告されております。

 

2014年には、日本国内でも約70年ぶりにデング熱感染者が約160人確認されています。

 

地球温暖化が進む昨今、日本の気温が高くなれば、ネッタイシマカが日本国内に住みついてしまう日はそう遠くないのかもしれません。

メタノールとエタノールの違い

こんにちは、デンネツ広報担当です。

手の消毒から掃除まで、身の回りの衛生を保つために多用される「アルコール」。

一概にアルコールと言っても、種類が存在するのはご存知でしょうか?

 

アルコールの中でも、消毒に使うのは「エタノール(エチルアルコール)」と呼ばれるものです。

エタノールは通常の消毒には有効な薬剤ですが、怪我をしているところや目などの粘膜がある部位の消毒には使えません。また、スプレータイプのエタノールは、目に入る危険や引火して火災が発生したりする恐れがあるので、使用に注意が必要です。





消毒用のエタノールの濃度は70~80%が最適です。

50%以上の濃度だと、1分間程度で新型コロナウイルスの感染性を失わせる(不活性化させる)と言われています。

濃度が100%に近づきすぎたり、65%以下になったりすると殺菌効果は低下する特性があります。

 

そして、同じアルコールでも、気をつけなければならないのが「メタノール(メチルアルコール)」です。

特に「燃料用アルコール」として販売されているメタノール(メチルアルコール)は、絶対に消毒には使ってはいけません。

 

エタノールは体内に入ると最終的に無害な酢酸に変化しますが、メタノールは体内に入るとギ酸に変化します。

ギ酸には体内の組織を壊すはたらきがあり、特に視神経を傷つけて失明してしまう恐れがあります。

『目散る(メチル)アルコール』とも呼ばれることがあるほど危険な薬剤です。

通常、メタノールとエタノールは一緒に販売されていることはありませんが、同じアルコールであり非常によく似た名称です。

「メタノール」を勘違いして「エタノール」のように扱ってしまうことのないよう、使用用途と名称をしっかりと読んで使用することが大切です。

奇跡の治療薬「ペニシリン」はカビから作られた!?

昨今、「サプリメントに有害なカビが混入した」というニュースが世間を騒がせています。

カビといえば、そろそろ始まる梅雨の悩みごとでもあり・・・、カビ=有害なものという意識が皆さんの中にはあるかもしれません。

 

しかし、不治の病とされていた病気たちの治療薬の元として活躍するカビがいることはご存知ですか?

今回は、奇跡の治療薬と言われた「ペニシリン」と、その開発者「フレミング」についてご紹介します。

 

多くの伝染病の治療薬を開発した偉人「フレミング」。

イギリスの細菌学者であったA.フレミングは、1929年に伝染病の抗生物質「ペニシリン」を発見しました。

「ペニシリン」は当時、治療は不可能とされていた肺炎や破傷風などの伝染病に有効な、世界で初めての抗生物質でした。

この発見は、医学の歴史上、最も重要な発見と言われています。

 

「ペニシリン」は食品に生えることの多いカビ、“アオカビ”からつくられており、この発見をきっかけにさまざまな治療薬が開発されるようになりました。

その後、「ペニシリン」が大量生産できるようになったことで、さまざまな伝染病に対しても大きな効果を発揮し、多くの人々が救われました。

 

奇跡の薬「ペニシリン」の最初の発見者であるA.フレミングと、再研究の後、精製・大量生産を可能にしたイギリスの病理学者H.W.フローリーと生化学者E.B.チェインは、その功績をたたえられ、1945年にノーベル生理学医学賞を受賞しています。

 

そのほかにも、我々日本人の食卓に欠かせないみそ、しょう油、鰹節やチーズなどにもカビの力は利用されています。

 

衛生や健康と、相反する言葉のように感じる存在のカビ。

実際には、人に有害なカビもいますが、我々の生活を支えるカビ、どちらも存在しています。

正しい知識をもって、有害なものには対策を、有益なものには感謝したいと思います。

春から増える感染症 ロタウイルスって何?

先週から暖かい日が続き、一気に春の陽気が訪れました。

新入社員や新入生などさまざまな人が新しい環境に移る春は、人が大きく動く季節です。

ウイルスの抗体を持たずに抵抗力の弱い人にとっては、新しい環境で感染症にかかる可能性をはらむ時期でもあります。

 
インフルエンザや麻疹などの感染症は、最近もまだ耳にします。これらは大変要注意な感染症ですが、この要注意な感染症の中でも『ロタウイルス感染症』というマイナーな感染症はご存知でしょうか?
 
ロタウイルスは、乳幼児の急性重症胃腸炎の主な原因ウイルスとして知られています。5歳までの急性胃腸炎の入院患者のうち、40~50%前後はロタウイルスが原因です。
 
感染すると、2〜4日の潜伏期間(感染から発病までの期間)を経て、水のような下痢や嘔吐(おうと)が繰り返し起こります。その後、重い脱水症状が数日間続くこともあります。発熱や腹部の不快感などもよくみられる症状です。合併症として、けいれん、肝機能異常、急性腎不全、脳症、心筋炎などが起こることがあり、最悪、死に至る場合もあります。
 
子どもに多い感染症ではありますが、大人にも十分感染する可能性があるので注意が必要です。
手洗いうがいはもちろん、特に排便後や調理・食事の前には、大人も子どもも石鹸と流水で丁寧に洗い、よくすすぎましょう。
清潔を保つことが感染予防につながります。

ライブ後に感染発覚?まさかの『はしか』

人気ロックバンドのライブの観客が、後日に麻疹(はしか)と診断されたと、アーティスト公式サイトで報告され、話題になりました。

 

『はしか』と診断された男性は、2月24日、アラブ首長国連邦から帰国した『はしか』の陽性者と関西国際空港で接触していて、ライブの翌日に発熱。その後さらに鼻水や咳、発疹など『はしか』の症状が現れたようです。

 

『はしか』は、発熱・全身の赤い発疹・咳・鼻水・目の充血などの粘膜症状(風邪に似た症状)があり、潜伏期間が10~12日間と長いことも特徴です。

 

ライブに参加された方は、体調を確認しながら、疑わしい症状が出た場合には病院への受診をお勧めいたします。

 
 

『はしか』を含め、海外では様々な国でそれぞれの感染症が流行していることがあります。

 
 

海外へ行かれる方、もしくは海外からの来訪者との接触の際には、その国で感染症が流行っていないか事前に調べましょう。

 

また、流行っている場合どのような感染症なのか、予防対策はあるのかもあわせて確認・準備しておくことが、重要です。

 

また、帰国後少なくとも6か月の間は、渡航関連の感染症が生じる可能性があります。

 

体調不良があった時は、我慢せず速やかに病院を受診することを心がけてください。

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