除菌関連・感染症対策の
豆知識・雑学BLOG

感染源は北海道の狐だけじゃない!寄生虫エキノコックス

人体に入ると肝機能障害を引き起こす寄生虫、エキノコックス。
北海道のキツネが主な媒介者として有名なこの寄生虫ですが、ここ数年、一部本州で捕獲された野犬の感染確認が相次いでいるようです。

  

寄生虫の一種であるエキノコックスは、エキノコックス症を発症します。
感染したキツネや犬の糞に含まれる虫卵を、山菜や沢の水等を介して人が偶発的に飲み込むことにより感染し、特徴は初期症状が非常に遅く10年以上かかると言われており、症状は肝臓の腫大、腹痛、黄疸、貧血、発熱やお腹に水が貯まるなど、死亡例も多く出ています。

 

虫卵殺滅法は糞便の場合、70℃で12時間の加熱処理が必要です。
エキノコックスの虫卵は低温に対して抵抗性が強く−20℃くらいでも死滅せず、一方でアルコール消毒や紫外線消毒はほとんど効果がみられません。とにかく最初の感染を防ぐことが重要です。

 

エキノコックス症は現時点で、人から人への感染はなく、適切に予防すれば人への感染を心配する必要はありません。

 

・狐はもちろん野犬に餌をやろうとしない
・自然の中で遊んだ後はしっかりと手を洗う
・生ごみを放置したり、餌を与えようとしない
・生水を飲もうとしない

 

といった対策を取りましょう。

”幸せな低酸素症”ハッピー・ハイポキシアとは

こんにちは、デンネツ広報担当です。
皆さんは怖い無症状低酸素症「ハッピー・ハイポキシア」をご存知ですか?

  

肺炎によって血中酸素が不足しているにもかかわらず呼吸困難にならず、苦しくないため「ハッピー」という名がついていますが、気がついたときには手遅れだったということもある恐ろしい症状です。
これによって無症状や軽症だと思い込み、本人が気づかないまま重篤となってしまって自宅で死亡する、新型コロナウイルスの患者が増加していると言われています。

  

喉や肺が炎症を起こす可能性の高い感染症に感染した際は、体温に気を配るだけでなく、血中酸素濃度を測るパルスオキシメータという市販の機器を使用して定期的に血中酸素濃度を確認できると安心です。
血中酸素濃度は、96~99%が一般的な標準値とされており、90%以下になると十分な酸素を全身の臓器に送れなくなった状態(呼吸器不全)になっている可能性があります。その場合は早急に適切な対応が必要です。

何らかの異変があった場合には、保健所や医療機関にかかるようにしましょう!

感染力の高い感染症「麻疹」

先月、インドから帰国し麻疹<はしか>を発症した男性から同じ新幹線を利用していた男女が麻疹を発症してことから、政府は麻疹への注意を呼びかけました。

 

この麻疹という病気、読み方ははしかと読み、感染すると38℃程度の発熱や咳、鼻汁といった風邪のような症状が2~4日続き、その後39℃以上の高熱とともに発しんが出現するといわれています。非常に感染力が強く、免疫がないと体力のある大人でも重い症状が出る感染症です。日本では2015年に国内の排除状態が認定されており、平成12年4月2日以降に生まれた人は、定期接種として2回の麻疹含有ワクチン接種の機会があります。しかし、これ以前に生まれた人は、定期接種として1回のワクチン接種の機会があった、もしくはワクチンの定期接種がなかった人となり、自然に免疫を獲得していない場合、十分な免疫が獲得できていない可能性があります。

 

国内でこそ土着は確認されていませんが、国外では麻疹が発生している地域は珍しくなく、今回のように国外から帰国した人から感染が拡大していく可能性があります。外国に行く際にはその土地で流行している病気をチェックしたり、帰国後体調が悪くなった場合にはすぐ病院にコンタクトを取ることが重要です。日頃から手洗いうがいを徹底し、感染症を広めないように気をつけましょう!

エアコンで換気はできない!?正しい換気方法

空気がじっとりと熱くなってきて、梅雨入りの気配を感じるようになりました。

暑さ・湿気対策のため、早いご家庭や施設などではエアコンをつけ始めたという話も聞きます。

しかし、エアコンを利用する時に窓を締め切ってしまうことで、換気ができているのか不安に感じる方もいるのではないでしょうか。

 

実は、一般的なエアコンには換気機能が付いていないのはご存知でしたか?

 

エアコンは部屋の空気を吸い込んで温度を調整しているため、室内と室外の空気を入れ替えているわけでなく、部屋の中の空気を吸い込んで温度を調節しているため、換気は別でしなければなりません。

 

換気はシックハウス症候群などの体調不良を防ぎ、ウイルスや細菌、花粉やウイルスなどの人体に悪影響がある物質を部屋から追い出す役割があります。

 

梅雨の時期は長雨の影響で体調を崩す方も多いです。

こまめに換気を行ってリフレッシュしながら感染症対策を行いましょう!

洗剤の注意事項、ちゃんと読んでいますか?

先日、東京の駅構内でアルミ缶が爆発し、周囲にいた人たちが怪我を負う事件がありました。
爆発したアルミ缶には洗剤が入っており、化学反応によって爆発が起きたようです。


普段日常的に使用している洗剤、危険性を知らないでいる人も多いかと思います。
アルミ缶など金属製容器にアルカリ性洗剤を入れると、洗剤に含まれる水酸化ナトリウムがアルミニウムを溶解し、水素を発生させます。
ふたが密封されていると、水素が缶の中にたまって内圧が高まり、爆発を引き起こす可能性があるのです。


実はこの事件、過去に似たような例がいくつか存在します。
飲み残しのジュース缶に清掃で使用していたアルカリ性洗剤がたまたま入ってしまい、そのまま蓋を閉めて移動していたところ突如爆発したという不慮の事故もあったそうです。


普段アルミ缶に洗剤を入れるというシチュエーションは少ないですが、金属系の容器に洗剤を移し替えたり、金属系の容器を洗剤で洗った後、密閉するのは避けましょう。

ダニに噛まれて死亡!?恐ろしい「日本紅斑熱」とは

先週からとたんに気温が上がり、不安定な天気が続くようになってきました。
湿気の多くなるこれから6月から8月にかけては、1年間でもダニが特に増殖しやすい時期です。
ダニに噛まれると痒みなど嫌な症状に見舞われますが、場合によっては噛まれたことが原因で死亡してしまうこともあるのはご存知でしょうか?


昨年の国内の死亡例には、発熱、発疹、血小板減少などの症状があり、発症からわずか7日でなくなったという症例もあります。


これは「リケッチア・ジャポニカ」と呼ばれる病原体を持ったマダニ類に咬まれることによって感染する感染症で「日本紅斑熱」といいます。
リケッチアは2〜8日の潜伏期間の後、頭痛、悪寒を伴い急激な高熱が出たあと、やや遅れて全身に米粒大から小豆大の紅斑が出るといった症状が特徴的です。
近年では年間200件近い発生報告があり、死亡者も報告されています。


暖かく、外出にはもってこいのこの季節、登山などで噛まれないように注意が必要です。


・山に入る際には長袖、長ズボンを着用し、露出を避ける
・ダニ避けスプレーなどを活用する
・山に入った後は入浴し、ダニが付着していないか確認を行う


といった対策が有効です。
山に入ったあと体調に不安を感じた際には、医療機関への受診をおすすめします。

話題の酵素シロップ、何が問題なの?

健康食品として流行っている酵素ジュース。
デトックス効果を謳った「手の常在菌」を使用した酵素シロップがテレビ番組で紹介され、衛生問題で大きな話題となりました。


普段、私たちの手には1平方センチメートルあたりおよそ100万個の細菌が生息していると言われています。
その中でも代表的なものの1つ「黄色ブドウ球菌」は、健康な人の20〜30%が保菌しており、体調不良などで免疫力が低下すると、食中毒を引き起こす原因となることもあります。
その症状は、熱、乾燥、胃酸、消化酵素にも強い「エンテロトキシン」という毒素を作り、激しい吐き気、嘔吐、下痢、腹痛を発症します。


同じ手を使用する糠漬けや酒はアルコールや強い塩分、他の菌の発生を抑える強い菌などさまざまな有害な菌を抑制する環境があり、プロの人が徹底的な管理をすることで安全に食べられています。
酵素シロップの作り方はインターネット上にいろいろ載っていますが、中には手を使わずに作る方法も紹介されています。
家庭で調理をする際にはしっかりと衛生面に気をつけ、手洗い、消毒を心がけましょう!

感染者増加中! サル痘はどんな病気?

欧米を中心に感染報告が相次いでいる「サル痘」。
2022年の国内感染者数は7名であったのに対し、今年4月末の時点で累計100名を超えたことが分かりました。
今年は特に海外渡航歴のない感染者が増えており、注意が必要です。
今回はそんなサル痘がどんな病気かを紹介していきます。


サル痘は、サル痘ウイルスによる急性発疹性疾患で、主な症状は、顔に発疹が出た後、背中、お腹から手足等体の末端に広がります。
発疹は赤み、水疱、膿疱になり最後にかさぶたの順番で状態が変化し治癒にいたります。
死亡のリスクは低いと言われていますが、小児や感染者の持病、合併症などにより重症化することもあるそうです。
感染経路は主に患者の体液を介した濃厚接触による感染が多く、家族、恋人間など距離の近いコミュニティ内で感染する可能性が高いです。


サル痘は天然痘ワクチンによる発症予防効果が確認されています。
また流行地で感染者、野生動物との接触をさけることが予防につながるようです。
日常生活における感染リスクは低いと言われるサル痘ですが、国内でじわりと増加していることが不気味です。
これまで行ってきた手指の消毒や身の回りのものを清潔に保つなど、基本的な感染対策を続け、感染リスクをさらに低くおさえましょう。

鯖読みの語源は?

『サバを読む』という慣用句があります。
“都合のいいように数を誤魔化す”という意味でよく使用されますが、江戸時代にはすでに使用されていたと言われています。しかし鯖以外にも小さい魚はいくらでもいるもの。
もっと小さくて数えにくいものの方が慣用句にふさわしいような気がします。
なぜ鯖はこのような慣用句に使用されたのでしょうか?


その理由は昔からサバは傷みやすいからと言われています。実はサバは他の魚よりも体のなかの消化酵素をたくさん持っており、死んでしまうとこの消化酵素が自分の身を分解してしまうため、他の魚よりも傷みやすく、食中毒リスクも高いそうです。
さらにサバは魚市場では大量の注文が多く、魚市場の方は鮮度が落ちないように急いで注文分のサバの数を数えるため、数え間違いが多かったそうです。
そんなところから“いい加減に数を数える(読む)こと、数え間違いのこと”を『サバを読む』と呼ぶようになりましたが、いつしか「サバを読む」ことが年齢や数をごまかす意味に転じたとの説があります。


冷凍したサバの保存は約2~3週間を目安に、なるべく早く調理を。常温ではなく、冷蔵庫に移して解凍しましょう。


近年不漁の傾向にあるサバ。海の恵みをおいしくいただくためにも、生魚の鮮度管理には気をつけましょう!

食品ロスと食中毒 安全な食事を摂りながらフードロスを減らすためには?

先日、飲食店で社内で定められた使用期限が過ぎた食品を使用していた、というニュースが話題となりました。
従業員からは、食品ロスを削減したかったという声があったそうです。


日本における食品の安全性の高さは世界的な評価を得ていますが、食品ロスの発生量も2021年時点のデータで世界第14位という不名誉な記録を持っている現状です。
暖かくなってきて、食品が悪くなりやすくなってきたこの頃、食卓での食品ロスを防ぎながら安全な食事をするためにはどういった対処が必要なのでしょうか?



食品ロスを減らしながら安全な食事を摂るためには、「使わなかったが消費期限がきてしまった食材」をなくすことが大切です。
買い物に出かける前に冷蔵庫の在庫を確認、切り売り等少量パックを購入し食品が使い切れるようにしたり、すぐに食べる食品は陳列順に取り、消費期限の近いものを購入することもお店の食品ロスを防ぐことに貢献できます。



悪くなった食材を無理に使用すると、食中毒のリスクも高まります。
悪くなった食品が出ないよう普段から計画的に買い物をすることによって、食品ロスを防ぐだけでなく食中毒の回避や節約にもつながります。

体調不良にオンライン通院の選択肢を!

徐々に普通の生活を取り戻しつつある最近ですが、体調が悪くなった時、まだ病院に行くのはちょっと気が引けてしまいます。
そんな方のため、今回はオンライン受診についてご紹介します。


オンライン受診とは、スマートフォンやタブレットなどを使用し、診察だけでなく病院の予約、決済までをインターネット上で行うことができます。
病院に直接足を運んで診察してもらう「対面診療」、ビデオ通話などで診察する方法を「オンライン診療」と呼びます。
自宅など通信機器と環境があればどこでも診察を受けることができるため、院内感染・二次感染のリスクがないだけでなく、受付や会計の待ち時間が短縮され、院内処方の場合薬が自宅に届く等、たくさんのメリットがあります。(病院によって対応が異なります)


持病のため、毎回同じ薬をもらうだけのために病院の行き来をしているという方も多いはず。
移動時間や院内での待ち時間を取られてしまいますし、通院者が高齢化すれば運転の心配や送り迎えなど手間も大きくなります。


これを機に、オンライン通院という選択肢を試してみるのもありかもしれません。

混雑の予想されるGWに、「朝観光」のススメ

来月には待ちに待ったGW。
皆さんはそろそろ連休の予定を立て始めていますか?
コロナ規制の緩和が進み、今年の観光地はより一層の人の密集が予想されています。
せっかくの長期休暇、どこかに遊びにいきたい!しかし、そんな中で感染症にかかり体調を崩してしまうのも心配です。
そんな人のために、観光地では最近、密を避けるため観光する時間をずらす「朝観光」が推奨されはじめています。


朝観光とは、観光客で混雑する昼からの時間帯を避け、朝から観光地を楽しむという新しい観光方法です。
早朝なら移動もスムーズなほか、朝焼けの澄んだ空気と人通りの少ない新鮮な景色を満喫することができます。


今年のGWは少し早起きをして、「朝観光」を満喫してみてはいかがでしょうか?

アウトドアでは要注意! 感染症を引き起こす厄介な虫「マダニ」

桜が徐々に咲きはじめ、暖かくなってきたことによって外出もしやすくなりました。
暑すぎず寒すぎないこの時期は、外に出て登山やキャンプなどアウトドアに最適です。


こんな時期に気をつけたいのは、マダニから媒介する感染症。
マダニとはダニの一種で、森林や草むら、藪などに生活しており、恒温動物に張り付いて体表から血を吸います。
マダニはさまざまな感染症を媒介することでも有名で、ライム病、日本紅斑熱、ダニ媒介脳炎、重症熱性血小板減少症候群など非常に危険な感染症を引き起こします。
その中でも重症熱性血小板減少症候群は2010年代半ばに感染例が初めて確認された感染症で、日本国内でも被害が増えつつあります。
国内でも3月にマダニに噛まれたことによって重症熱性血小板減少症候群に感染した女性が死亡しています。
女性は普段から行っていた家庭菜園の草取りの際に噛まれたそうです。


マダニの多い場所で活動する方はできる限り肌の露出を控え、マダニのいそうな場所から戻ったら衣類や体にマダニがついていないかを確認しましょう。

覚えておきたい花粉症・コロナの症状の違い

3月に入り、徐々に暖かい空気がやってきました。
過ごしやすい気温ですが、この季節、悩ましいのは「花粉」です。
スギなどの花粉は地域によりますが主に2月後半から4月にかけてピークを迎えます。
花粉症の症状は「鼻水」「鼻づまり」「くしゃみ」など、新型コロナウイルスの初期症状と類似する反応が多くとても厄介です。


くしゃみの飛沫量は咳の10倍以上と言われており、感染を拡大してしまう恐れがあるようです。さらに、ウイルスがついた手で目や鼻に触れると、粘膜を介してウイルスに感染してしまうリスクもあります。


いまや「国民病」とまで言われている花粉症ですが、コロナウイルスと花粉症の症状を見分けるポイントは発熱と悪寒です。
新型コロナウイルスの症状として多い発熱は、花粉症の症状として出ることはほとんどありません。
「息切れ」や「悪寒」の症状も花粉症には極めて少ない症状の1つです。
こういった症状が出た際には花粉症でない可能性を疑いましょう。

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