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増加する学級閉鎖の原因「溶連菌感染症」。大人も注意するべき「劇症型」とは?

こんにちは、デンネツ広報担当です。

 


国内の小中学校では、学級閉鎖が相次いで起こっています。学級閉鎖を引き起こしている原因の一つは「溶連菌感染症」。強い感染力のある菌として、今、話題になっている病気です。この病気は、子供達だけでなく、大人も注意が必要です。 

 

溶血性レンサ球菌感染症(=溶連菌感染症)は、主にA群溶血レンサ球菌による細菌感染症です。「A群」とは、菌の細胞壁に存在する糖の種類による分類で、この他にB群、C群、F群、G群という分類の菌があります。すべてこの病気の原因に該当します。

 


一般的なA群溶血レンサ球菌による感染症は、子どもの感染が中心で、のどの炎症が多くみられます。しかし、「劇症型」は、通常、検出されないはずの筋肉や脂肪組織、血液などに菌が侵入してしまい、多臓器(肝臓、腎臓、肺、血液、脂肪・筋肉、中枢神経など)機能を急速に低下させるといわれています。このタイプは、大人の感染が多いそうです。

 


「劇症型」は、1987年、アメリカで最初の報告があり、1992年に日本で初の発症者の報告が出ています。1999年には感染症法の全数把握疾患5類感染症に指定され、その後は毎年100~200人の感染報告が上がっており、全体の約30%が死亡に至っています。世間では「人喰いバクテリア」の異名をもつ恐ろしい感染症です。

 

 レンサ球菌がなぜ劇症型感染症を引き起こすのか、そのメカニズム等については現在もわかっていません。
溶連菌感染症は決して珍しい感染症ではなく、重症化することはごく稀です。とはいえ、絶対に重症化しない保証はないので、感染したら治癒するまで安心できない病気です。手洗いうがいなどの基本的な感染症対策はもちろん身体に異変を感じたら早めに病院を受診し、しっかり検査・治療を行いましょう。

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