手荒れの原因は“清潔習慣”?見直したい手洗いとアルコール消毒

こんにちは、デンネツ広報担当です。
感染症対策の意識が高まり、手洗いやアルコール消毒がすっかり日常の習慣になりました。
一方で、手荒れに悩む人が増えているのも現実です。
〈手荒れはなぜ起こるのか〉
手荒れとは、外部からの刺激で皮膚の水分が失われ、乾燥や炎症が起きている状態を指します。
皮膚は「皮脂膜」「角質層」「細胞間脂質(セラミドなど)」の3つの層が重なってバリア機能を作り、刺激や異物の侵入を防いでいます。
ところが、石けんや洗剤で皮脂膜を落としたり、強くこすって角質層を傷つけてしまうと、バリア機能が壊れて水分が逃げやすくなります。
特に手のひらや指先は皮脂の分泌が少ないため、乾燥や外部刺激の影響を受けやすく、手荒れが起こりやすい部位です。
さらにアルコール消毒には強い脱脂作用があり、皮膚の油分を奪うだけでなく、揮発時に水分も一緒に失われるため、乾燥が進みやすくなります。
こうしてバリア機能が低下すると、石けんやアルコールそのものが刺激となって炎症を引き起こし、「荒れが悪化する」悪循環に陥ってしまいます。
〈手洗いとアルコール消毒、どちらが効果的?〉
石けんによる手洗いもアルコール消毒も、感染症対策に有効です。
ただし、両方を続けて行うと皮膚への負担が大きくなります。
実は、新型コロナウイルスやインフルエンザなどの感染予防には「石けんによる手洗いだけ」で十分な効果があるとされています。
厚生労働省や国立感染症研究所も次のように案内しています。
・石けんによる手洗いのあとにアルコール消毒は不要
・流水で手洗いができない場合のみ、アルコール消毒を使用する
つまり、水が使える環境では石けんによる手洗いを基本にし、アルコール消毒は外出先など限定的に使うのが理想的です。
皮膚へのダメージを減らしながら、感染対策も無理なく続けられます。
感染症対策のための手洗いや消毒は大切ですが、手の健康を守ることも同じくらい大切です。
石けんでの手洗いを基本に、アルコール消毒は必要な場面にとどめて、清潔で健やかな手を保ちましょう。
それが、感染症を防ぐ第一歩にもつながります。